このページに入った貴方は「ラッキー」です。
　腹から声を出して朗読しましょう。

今日の名言

知らざあ言って聞かせやしょう。浜の真砂と五右衛門が、歌に残せし盗人の、種は尽きねえ七里ヶ浜、その白波の夜働き、以前をいやあ江の島で、年季勤めの稚児ヶ淵。百味講（ひゃくみ）でちらす蒔き銭（まきせん）を、当てに小皿の一文子、百が二百と賽銭の、くすね銭せえだんだんに、悪事はのぼる上の宮、岩本院で講中の、枕探しも度重なり、お手長講の札付きに、とうとう島を追い出され、それから若衆の美人局（つつもたせ）、ここや彼処（かしこ）の寺島で、小耳に聞いた音羽屋の、似ぬ声色（こわいろ）で小ゆすりかたり、名さえ所縁の弁天小僧菊之助たァ、おれがことだ。

口語要約

　知らないなら、言って聞かせましょう。「石川や浜の真砂は尽きるとも、世に盗人の種は尽きまじ。」と石川五右衛門が、辞世の句に残したとおりの盗人（白波）で、少年時代は寺の稚児勤め、賽銭くすねて博打をするうち悪事が増長。
神社詣りの客の枕銭を盗んで、盗人連中の札付きとなり、島を追い出されてからは、男色の美人局やらゆすりやらをやってきた、その名も江ノ島にゆかりの「弁天小僧菊之助」たァ俺のことだ。

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歌舞伎の醍醐味は「きめる」ところにある。セリフにせよ動きにせよ、ビシッときまると、見ている側にも一本筋が通ってスカッとする。このセリフは、白波（泥棒）五人男の一人、弁天小僧菊之助が正体を現して名乗るときのものだ。髪を結ったきれいな女性が、真っ赤な長襦袢から肌をむき出してキセルを振りまわしながら、泥棒の正体を開き直って現す。

弁天娘女男白波（白波五人男）　河竹黙阿弥

この名言を暗誦して、神の名をかたり奪ってきた
過去の罪を実感できたら、星クズからの卒業です。

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