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「食文化の謎解き」

というと 何だか堅苦しく思われるかも知れませんが ここは少しリラックスして 頭をやわらかくして読んで頂きたいと思います

和食や日本食には 何やら見事な芸術品を見るような感があります

ただ色取りが美しいというだけではなく その一つ一つの小鉢には 舌を唸らせるほどの下ごしらえをされた 深い素材の仕事が隠されています

食文化の謎を解いていくヒントとして まず大局的な例をあげてみましょう

人間が口に入れるものには 全て言霊（ことだま）的な意味が込められています

しばらく目を閉じて 茶碗を持ち 箸でごはんを口に運び 美味しそうに食べる神様の姿をイメージして下さい

食卓の上に並べられた料理の一鉢 一皿を 神の目の前にある地球の一つ一つの国々と考えてみます

それぞれの国の文化・風習・言語は それぞれに味つけし 色んなかたちの器に盛られたおかずや料理です

ではテーブルについて食事をするお客さまの空けた口は 一体何を表していますか？

それは 刈り入れを待って納める蔵のごとく それらを味合い尽くそうと待ち構えている「神の口」は天国の入口ドアなのかも知れません

おいしく食べるために あえて 薄味の主食と濃い味の副食とに分けて 両方を交互に食べることでえも言われぬ味加減になるように 素材も作られ 初めから計算して味付けされている

これは それぞれの国の特色と役割などを綿密に計画されて仕組みをされる神の業を表している

それぞれの文化 風習 言語 特長を持つ人種たちが 異文化交流する和解と平和な世界を 喜んで見ておられる神様の 味わいや深い喜びの心を象徴しているのではないでしょうか

神様の口や胃袋の中では 全ての国は一つに溶け合って和合してしまう存在である

　日本の食文化は 世界の国々が迎えるべき未来の「歴史の方向と理想」を示している

　「日本人の行動 伝統 文化 習慣は非常に特殊で神秘的だ…」とよく言われる。日本の食文化の中には実に奥深い 予言を含んだメッセージを示していると思われる内容がある

　では「日本の食文化」から見た ある二つの存在の「位置関係」を考察してみよう

　自然の中にある いろいろな植物の実は 人間や動物などに食べられ 血と肉となる食べ物である。
　そのたくさんある植物の中で 山を開墾し 田んぼや畑を耕して 種を播き 手をかけて収穫する「米や野菜」は 野の産物で 人間が選んだ最も身近な恵まれた存在である
　それは ちょうど神が手をかけて訓練し やがて神の蔵に納められる「人間や民族」を象徴しているとも考えられる
　日本人の食生活の中で 最も身近な物といえば 毎日食卓の上に乗る 「ご飯とおかず 味噌汁」である。そして その材料となる「米と大豆」は日本の食文化と祭りに関わって来た代表的な植物ではないだろうか？
　日本人は その「米と大豆」という素材を最大限に生かし 組み合わせを考えて工夫して来た民族である。そして その組み合わせは 味付けしない米と味付けの役割を持つ豆に別けて それぞれ「主食と副食」として来たと言える

　主食の米は 普段は 味付けなどしないで素材のまま 真っ白な炊きたてのほかほかのごはんを好んで食べる。　一方 副食のおかずは 煮物 炒め物 焼き物 どんなものにも 大抵 醤油や味噌をかけたり和えたりして作っている。その醤油や味噌は 豆を発酵させて作られた物である。つまり 我々は 肉や魚や野菜など何を食べるにしても この豆を発酵させて作った醤油や味噌で味付けをした「おかず」を普段 何気なく食べていることになる
　これには 何か深い意味があるのだろうか？

　日本人は 何故そうするのか 理屈を考えずに意味不明の祭や習慣を 平然とやってのけるところがある
　日本人は 本来 立てるべき信仰条件を 無意識の習慣性の中で 祭や行事として楽しみながらいつの間にか自然に立てて来たという「予定論」で導かれているようなところがある
　日本人の生活に 深く関わるものは 全て象徴的に何かを暗示しているとも言える。
　この「米と豆」の関係は 世界の縮図としての何かを表わしている
　そしてもしも その世界の縮図の雛型を歩む宿命を与えられた 二つの家系が在るとしたら その歩んできた道は 「米と豆」の関係で表わせるかも知れない
　もし 今井家が「主食のご飯」の米の役割を。田口家が「副食のおかず」の豆の役割を。それぞれ持っていると考えるならば 「田口シマ」は「豆」のような人生を送り 又 「今井まこと」は「稲」のような人生を それぞれ象徴して演じてきたことになる。（あくまでも仮説）

　タネから芽を出したばかりの小さな植物は まだ一人では養分を取ることが出来ないので タネの中には 養分が蓄えられている