１９９１年１１月、○○教会の文教祖が平壌の空港に降り立った。主の訪朝であった。金日成と文○○の会見　　敵同士の両者がなぜ手を結ぶことになったのだろうか…表向きは　「共産主義の完全解放へ」　「無神国家に神吹き込む」　とある。

「私は金日成主席を誰よりも尊敬する」と述べたらしい。「今まで３０年間反共活動を続けてきたが、ぜひ許していただきたい。」と発言すると、金日成は非常に喜んで、二人は兄弟の誓いを結ぶほどの関係になり、それ以後、文は金を「兄貴、兄貴」と呼ぶようになったという。犬猿の仲どころか、おたがいに相手を抹殺したいとまで憎みあう者同士が、これほど簡単に和解しあうほどになったのは何故なのだろうか？

文と金の会見に先立って両者の接触がもたれた場で、北側はあからさまに物乞いをしたという。原油の輸入代金として、１億５千万ドルの援助を要求したが、これに対して文は、もっと太っ腹なところを見せている。文は実に気前良く経済援助の申し出をしている。「○○教会は金持ちなので、北朝鮮の回復に協力したい」と言い、平壌や他の場所の工業団地に自動車工場を建設することや、タンカーをプレゼントすることなどを約束している。さらに３５億ドル、３，８００億円近い援助を約束したという。北朝鮮の要求の２０倍以上の金額を提示した。これは豆満江開発への参画のための工作資金らしい。問題は北朝鮮に援助する資金の大部分は、○○教会が霊感商法などで日本人から騙し取った金だということである。日本の円が○○教会を経由して北朝鮮に渡っているのだ。北朝鮮による日本円の獲得戦略はこれだけにどどまらない。

　�@核査察は受ける
　�A離散家族探し開始する
　�B○○教会の経済事業を支援する
　�C南北首脳会談についての具体的条件

　�D文○○の故郷を聖地化する計画　（定州　　生家　両親の墓　農民出身）

日本の２０万人の信徒は観光、巡礼として聖地参りをすることになる。この観光客が北朝鮮に来れば、一人当たり何千ドルと外貨を落としていく筈だというのが狙い。

反共主義者でキリスト教の文に対して、金父子が反感を抱かなかったのだろうか？
金日成の父親（金、ヒョンジク）も母親（カン、パクソン）も元はクリスチャン。マルクスレーニン主義に触れることでキリスト教をすてた。金正日は共産主義のみで育った。

　北朝鮮には「成分」と呼ばれる国家が定めた身分制度がある。
　　「核心階層」・・・特権的階層
　　　　　　　　　　　（住民登録台帳記載）
　　「動揺階層」・・・普通の階層
　　「敵対階層」・・・要注意階層
　　　　　　（一般監視対象・特殊監視対象）　　　宗教弾圧
　　スパイ関係者・地主出身者・逮捕投獄者
　　　・日本からの帰還者・キリスト教・仏教徒

　　政治を正当化させる活動に主眼
　　アメリカや日本の政府と太いパイプ
　　を持つ文を利用すれば外交を有利
　　に進めることができるという計算。